天かすなどの蓄熱による火災に気を付けてください

天かすなどを積んだ状態で放置すると、空気に触れて酸化する際に発生する酸化熱が蓄積し発火する可能性があります。また、動植物油がしみ込んだ布でも酸化熱が蓄熱した時に発火する恐れがあります。ここでは、よくある2つのパターンについて解説します。

 

天かすの発火

 天かすは一般的に熱い状態でトレイなどに貯められることが多い食品です。そのまま放置されると、時間が経つにつれ酸化反応が起こりその際に酸化熱が発生します。それが山積みになっていると熱が逃げにくくなり、結果的に内側に熱がこもりさらに酸化反応が促進されるようになります。その結果蓄積された熱により温度が上昇し発火に至ることがあります。

 

動植物油のしみ込んだ布による発火

・サラダ油などが多量に染みついたシャツを洗濯し乾燥機にかけ放置していたらシャツから発火した。

・動植物油をふき取った布を段ボール箱に捨てておいたら出火した。

など、動植物油がしみ込んだ布や紙を放置していても同様に自然発火する場合もあります。

 洗濯で油分が落ち切らない状態で乾燥機にかけると乾燥時の熱により、酸化が促進されたり、風通しの悪い場所に放置することにより、熱がこもりやすくなり発火することもあります。

 

なぜ、動植物油は自然発火しやすいのか

少し専門的になりますが、ここでのキーワードは、「ヨウ素価」と「不飽和結合」です。

「ヨウ素価」とは油脂100 gに付加することができるヨウ素の質量です。

「不飽和結合」とは炭素の結合状態を表すもので、単結合以外の二重結合及び三重結合のことをいいます。

動植物油の多くは不飽和結合である二重結合で構成され、ヨウ素価はこの二重結合の数を表します。

ヨウ素価が高いほど酸化しやすく、例えば、アマニ油は綿実油よりヨウ素価が高く酸化しやすいということになります。

また、天かすや動植物油がしみ込んだ布などは、表面がデコボコしているため空気に触れる面積が多くなり酸化しやすくなります。

ちなみに、ここでいう自然発火とは、酸化熱により熱が蓄積し発火に至ることを指します。

 

酸化熱の蓄積による火災を防ぐには?

・ 天かすなどの場合は山積みにせず、できるだけならして熱がこもらないようにする

・ 油のしみ込んだ布などは洗濯後でも乾燥機にかけたり熱くなるところに干さない

  また、洗濯せずに捨てる時は水に浸してから捨てる

とにかく熱をこもらせないことが大切で、できるだけ風通しの良い場所に保管しましょう。

 

更新日:2022年11月28日

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