○大東四條畷消防組合公益通報の取扱い等に関する要綱

令和2年3月31日

訓令第1号

(目的)

第1条 この訓令は、本消防組合行政の適法かつ公正な運営を確保するため、職員等からの公益通報の取扱い等に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 公益通報 消防行政の適法かつ公正な運営を確保するために行われる通報のうち、本消防組合の事務事業又は本消防組合から事務事業を受託若しくは請負した事業者における当該事務事業に関するもので、次のいずれかに該当するものをいう。

 公益通報者保護法(平成16年法律第122号)第2条第3項に規定する通報対象事実のほか、あらゆる法令(本消防組合の条例、規則、規程等を含む。)に違反する事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料してなされる通報

 人の生命、健康、財産若しくは生活環境を害し、又はこれらに重大な影響を与えるおそれのある事実(に該当する事実を除く。)があると思料してなされる通報

 及びに掲げるもののほか、これらに準じると認められる不当な事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料してなされる通報

(2) 職員等 本消防組合職員又は本消防組合から事務事業を受託又は請負した事業者及びその役員又は従業員並びにこれらの者であった者をいう。

(職員等の責務)

第3条 職員等は、公益通報を行うに当たっては、原則として実名で、客観的かつ合理的な根拠資料を示して誠実に行うよう努めなければならない。

2 職員等は、公益通報を行うに当たっては、個人的利益を図り、個人をひぼうし、若しくは中傷し、又は自己の感情を充足することを目的としてはいけない。

(管理者等の責務)

第4条 管理者及び消防長は、公益通報を行った職員等に対し、不利益な取扱いを受けないよう適切な措置を講じるとともに、不利益な取扱い(事実行為を含む。)を行ってはならない。

(受付員)

第5条 職員等からの公益通報を受け付ける者(以下「受付員」という。)は、次に掲げるものとする。

(1) 消防次長

(2) 総務課長

(3) 弁護士の資格を有する者で、本消防組合と業務委託契約を締結したもの

(公益通報の方法等)

第6条 職員等は、次に掲げる方法により、公益通報を行うことができる。

(1) 前条第1号又は第2号に規定する受付員に対する公益通報 面談、文書又はメール

(2) 前条第3号に規定する受付員に対する公益通報 面談、文書又はファクス

2 受付員は、個室での応対その他情報が漏洩しない方法で公益通報の受け付けをしなければならない。

3 受付員は、公益通報の内容等の確認が必要であると認めるときは、通報者に対し、その確認をすることができる。

4 受付員は、公益通報があったときは、速やかにその内容(通報者の同意のある場合を除き、通報者を特定されない情報に限る。)次条に規定する大東四條畷消防組合公益通報委員会に通知するものとする。

(大東四條畷消防組合公益通報委員会)

第7条 公益通報に関し、調査の必要性の有無を判断し、並びに調査及び必要に応じた勧告等を実施するため、大東四條畷消防組合公益通報委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員会は、次に掲げる職員で組織する。

(1) 消防次長

(2) 大東消防署長

(3) 四條畷消防署長

(4) 総務課長

3 委員会に委員長及び副委員長を置き、委員長には消防次長を、副委員長には委員長が指名する者をもって充てる。

(委員会の会議)

第8条 委員会の会議は、委員長が招集する。

2 委員会の会議は、非公開とする。

3 委員長は、必要があると認めるときは、受付員に対し委員会の会議への出席を求め、委員会に通知した公益通報の内容(通報者の同意のある場合を除き、通報者を特定されない情報に限る。)、受付時の状況等を報告させることができる。

4 委員長は、必要があると認めるときは、関係者、専門的知識を有する者等に対し委員会の会議への出席を求め、その意見を聴くことができる。

(調査等)

第9条 委員会は、公益通報があった旨の通知を受けたときは、当該公益通報について調査の必要があるか否かを判断するものとする。この場合において、委員会は、公益通報が第3条第2項の目的を有し、又は公益通報の内容について具体性若しくは真実性が低いと認めるときは、調査の必要がないと判断することできる。

2 委員会は、通知のあった公益通報について調査の必要があると判断したときは、速やかに調査を実施するものとし、職員等はこれに協力しなければならない。

3 委員会は、適当と認める者に調査を実施させることができる。

4 調査を実施するときは、通報者本人の同意がある場合を除き、通報者が特定されないように十分配慮しなければならない。

5 委員会は、通知のあった公益通報について調査の必要がないと判断したときは、管理者及び関係する本消防組合の執行機関(以下「管理者等」という。)に対してはその旨及び当該公益通報の内容(通報者の同意のある場合を除き、通報者を特定されない情報に限る。)を、受付員に対してはその旨を通知するものとする。

6 前項の通知を受けた受付員は、通報者があらかじめ通知を要する旨の意思を表示している場合に限り、委員会の判断を通報者に通知するものとする。

(調査結果の通知)

第10条 委員会は、調査が終了したときは、管理者等に対しては調査結果を、受付員に対しては調査結果の概要を通知しなければならない。

2 前項の通知を受けた受付員は、通報者があらかじめ通知を要する旨の意思を表示している場合に限り、調査結果の概要を通報者に通知するものとする。

(違法な事実に対する措置等)

第11条 管理者等は、前条第1項の通知により、違法又は不当な事実があることが判明したときは、速やかに是正措置を行うほか、必要に応じて違法又は不当な事実に関係した者を懲戒処分又は告発するなど、再発防止のために必要な措置を講じなければならない。

2 前項の規定は、管理者等が前条第1項の規定による調査結果の通知前に当該調査の対象となる事実について、対処することを妨げない。

3 管理者等は、第1項の措置を講じたときは、委員会に対して当該措置の内容を通知し、かつ、その旨を公表しなければならない。

4 管理者等は、前項の規定により公表したときは、その旨を受付員に通知しなければならない。

5 前項の通知を受けた受付員は、通報者があらかじめ通知を要する旨の意思を表示している場合に限り、措置の内容が公表されたことを通報者に通知するものとする。

(勧告等)

第12条 委員会は、管理者等が前条第1項の措置の一部又は全部を行わないときは、措置を行うよう勧告し、なお改善が見られないときは、その旨を公表することができる。

(不利益な取扱いへの対応)

第13条 公益通報を行ったことを理由に不利益な取扱いを受けた本消防組合職員は、その旨を公平委員会に相談又は審査請求することができる。この場合において、本消防組合職員が当該公益通報を行った後に受けた不利益な取扱いは、特段の事由がない限り、当該公益通報を理由として行われたものとみなす。

2 公平委員会は、前項の相談を受けたときは大東四條畷消防組合職員からの苦情相談に関する規則(平成26年公平委員会規則第6号)の規定により、審査請求を受けたときは大東四條畷消防組合不利益処分についての審査請求に関する規則(平成26年公平委員会規則第4号)の規定により、適切に対応しなければならない。

(処分の軽減等)

第14条 管理者は、公益通報を行った本消防組合職員が公益通報に係る事実に関与した者であるときは、懲戒処分を軽減することができる。

2 管理者は、公益通報に係る事実がないことが判明した場合において、関係者の名誉が害されたと認めるときは、事実関係の公表等関係者の名誉を回復するため適切な措置を講じるものとする。

(職員等以外からの通報)

第15条 職員等以外の者から、本消防組合が権限を有し、かつ、本消防組合以外の法人等が行う事務について通報があったときは、当該事務を所管する課等が、当該通報を受け付け、関係法令に基づき適切に対応しなければならない。

2 職員等以外の者から公益通報があったときは、第3条第6条及び第9条から第12条までの規定を準用し、取り扱うものとする。この場合において、受付員の役割は、総務課が担うものとする。

3 職員等以外の者から、前2項以外の通報があったときは、総務課が、広聴事務として当該事務を所掌する機関を教示するほか、当該通報を行った者に適切な情報を提供しなければならない。

(庶務)

第16条 受付員及び委員会に関する庶務は、総務課において行う。

(補則)

第17条 この訓令に定めるもののほか、職員等からの公益通報の取扱い等に関し必要な事項は、管理者が別に定める。

この訓令は、令和2年4月1日から施行する。

大東四條畷消防組合公益通報の取扱い等に関する要綱

令和2年3月31日 訓令第1号

(令和2年4月1日施行)